rokkor lens series 1
アクセサリーブツ撮りをする時に、なんだか良さが出ない・・・。ってことありませんか?ちょっとした小物を揃えておくとグッとクオリティが上がります。一回購入すれば長く使える小物を使った撮影方法をご紹介いたします。
アクセサリーブツ撮りにあると便利な小物
スマホで簡単に写真が撮れる様になってから、だれでもクオリティの高い一枚を量産できる様になりました。物を撮るブツ撮りは実際に撮ってみると、イメージと随分違うなぁ~って事あると思います。 簡単にどんなシチュエーションでも撮れる様になると忘れがちですが 、写真撮影の基本は光と影です。あるとイイ感じになる小物はこんな感じです。
撮影用ボックス
撮影ボックスはこちらにあります | |
たとえば、こんなやつ | |
余分な物を移し込まないで、光を調節するのにはコレです。使わない時には畳んでおけるのが大半ですし、写真が広がることは間違いありません。私が使っているのは既に廃盤になっている様でご紹介できませんが、構造はそんなに差があるわけではなくシンプルなので、必要なサイズを選べばイイと思います。ライトが最初から付いている物は手間がありませんし、外から手持ちのLEDスタンドを使ってもOKです。
アクセサリーを撮るのにあると便利な小物
- 無反射ガラス
- ガラスを支える透明な柱
- 水晶(アクセサリリーの背景なら3~8mm程度のサイズ)
- 無地の白ブロード生地
無反射ガラスを使って撮ると、クオリティが一気に上がるだけでなく、撮影する時に便利です。ガラスを透明な柱で支えて、ガラスの下にブロード生地を置きます。生地のシワの感じが適時簡単に調整できます。無反射ガラスはガラスの向こうにある物がイイ感じで惚けます。水晶を使うと高級感出ます。ちょっと暈かすのがポイント。このときはブロードの上に直接置いてガラスは使いません。実際に撮っているのはこんな感じです。



撮影に使った小物一覧です
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露出はオーバー目に
アクリル角棒は4本購入して、立ててガラスを支える足に使っています。手袋を使用して指紋が付かない様にしてます。割れやすいので取り扱い注意!キラキラ自然に光らせるのには、手持ちのLEDライトを使用しても面白いですね。スマホでも三脚を使用するとクオリティ上がります。というか絶対三脚は使うべきです。もう一つアクセサリーを撮るのに大切なポイントは、露出をオーバー目にすること。+0.7~+1.7くらいでしょうか。撮るものと背景の関係で、一番カッコイイ状態を探ってください。
マクロレンズを使ってみる
例えば、こんなマクロレンズを使うと、スマホでもクオリティがグッと上がります。一眼レフカメラを使用すると、もっと自由度が上がります。カメラをお持ちでも、マクロレンズを所有している方はそんなに多くないでしょう。レンズ一本で5万円~10万円くらいするけど、そんなに使わないし。もしミラーレスのカメラをお持ちでしたら、オールドレンズという選択肢があります。ピントは自分で合わせたい場所に合わせて、露出制御は絞り優先オートで上述の様にオーバー目に。ないしはマニュアル露出で。
オールドレンズの旨み
オールドレンズというのは、文字通り古いレンズです。ここでは、フィルム時代のマニュアルフォーカスレンズを指します。マクロでの撮影はピント調節が重要ですし、絞り調節が重要です。古いレンズでもマニュアルレンズの方が操作性が高いんです。上記の写真もオールドレンズマクロを使用しています。メインドンジャパンの堅牢な造りで世界を席巻していた時代のものは、今のデジカメ(ミラーレス)にも充分使えます。何よりオイシイのはお値段が安い!オールドレンズは専門店やオークションなどで入手できます。
オールドレンズはこんなところで売っています
- カメラのキタムラ
- 大正堂写真
- 八百富写真機店
- ヤフオク
また、お爺ちゃんやお父さんが昔カメラをやっていたなら聞いてみる価値あります。マクロレンズ持ってない?あったらラッキー!でもメーカーが違うし使えるのか?って疑問出てきますよね。
マウントアダプター
古いレンズと今お持ちのミラーレスカメラとの橋渡しをしてくれるのが、マウントアダプターです。カメラと使いたいレンズの間にはめる形になります。
- カメラがキャノンのマウントアダプター
- カメラがニコンのマウントアダプター
- カメラがオリンパス・パナのマウントアダプター
- カメラがソニーのマウントアダプター
色々な価格のもの出ていますが、マクロで使用する場合、レンズが入っているタイプやデーターが連係するタイプは必要ありません。基本、安価なものでOKです。
ミノルタSRマウントアダプターを見る

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私の場合はカメラがオリンパスでレンズがミノルタなので、このあたりに
価格の違いは、ぶっちゃけ精度です。私は2,000円台のやつ使っていますが問題ありません。
私が使っているミノルタのロッコールシリーズ(ロッコールについては、もう少しコチラに詳しく書いてます)は、オススメです。今はミノルタ社の名前が消えて(ソニーのαシリーズの大元なんです)ロッコールの名前も知名度が無い。それ故に価格が安いんです!。数少ない自社一貫生産のメーカーで、篠山紀信さんも全盛期に愛用していたのはロッコールです。キタムラ等の専門店でも売っていますが、Yahoo!ショッピングやAmazonでも売っています。
New MD 50mm F3.5 MACRO

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オールドレンズの出会いは一期一会です。そんなに高い物ではなく、数千円から購入出来ます。価格の違いは程度です。少々お高くても、信頼できるお店で程度の良いものがオススメです。イイ物とそうじゃない物が混在していますが、オークションは相対的に安いです。ロッコールの時代のSRマウントでの推移は大きく分けて3つあります。MC→MD→NewMDとなっていて、右に行くほど新しいです。それぞれの時代に良さがありますが、新しいほど描写がハッキリと現代的に近づいてきます。オールドレンズの良さの基準は一概に言えませんが、マクロの場合は新しい方が使いやすいです。撮影に使用した私のマクロレンズはNewMD50mmで1万円くらいだったと思います。絞りを開けるとフンワリとオールドらしいソフト描写の反面、きっちり絞ると遠景までシャープに写りますから使い勝手は本当にイイです。
絞りの違い
上記の様なブツ撮りの基本は絞りを目一杯絞ることです。このレンズだとf22になります。マクロレンズの基本は三脚を使って撮影して絞るのは基本ですが、開けても面白いと思いますよ。どう表現したいかで自由自在。見せたい部分と見せたくない部分という使い分けも出来ます。

オールドレンズは面白い
オールドレンズを使うと、同じ物を撮っても変わりますよ。しかも現役のレンズよりも遙かにお安い!別の機会に他のレンズもご紹介したいのですが、入り口としてはマクロレンズなんか最適だと思います。このレンズを使用して撮影した何枚か載せます。上記の様なガッツリブツ撮りするなら三脚は必須です。マクロレンズを使う基本としては三脚使用で絞りを目一杯絞ってスローシャッターでしょうけど、もっと自由に使えます。以下の写真はマクロレンズを使っていますが、三脚は使用していませんし、多くは開放近くの絞りで撮っています。呼吸困難か!というくらい息を止めてますけど。
私の愛用しているオリンパスのミラレースはカメラに手ぶれ補正がついているのもイイですよ。ある程度カバーしてくれる事は間違いありません。ただあくまで、ある程度です。
撮影作例 MINOLTA New MD MACRO 50mm F3.5(1983)

開放で寄ってます。地面に寝そべって息止めて・・・。

寄り添うタンポポに引き寄せられて。風が止むのをじっと待ちます。

専用リングを使用しています。普段見ている物の中に別世界があることを知ります。

マクロで撮ってる最中に見かけた猫です。マクロレンズは普通に撮影に使えます。

オールドレンズの魅力の一つに、柔らかさがあります。優しい惚け味は絞りを開放にすることで簡単に得られます。

後ろは雑木林です。漏れてくる光がこんな感じの惚けになります。

マクロじゃ無い普通の写真をもう一枚載せます。独特の味を出すのには、光加減が重要です。逆光気味の方が味が出ます。

しっとりと柔らかい惚け味が出せる、このレンズが大好きです。

どっぷりマクロの世界に入り込んでいると、時間と呼吸することを忘れます。

最短距離の制約を忘れて撮れるのも、楽しみの一つです

制約があるからこそ面白い
ガッツリ絞りを開放にして、地面に転がって息を止める。端から見たらおかしい人でしょうけど、我を忘れる時間は楽しいですよ。
現代のデジタル対応レンズと比較すると、昔のアナログレンズは癖がある事に間違いありません。逆光にはすこぶる弱いし、シャープさやコントラストが簡単に得られるわけではありません。ただ、逆光を面白い効果として楽しんだり、柔らかいソフト感を楽しむことは現代のレンズには出来ません。絞りを絞り込んで、順光に気を使えばシャープさもそれなりに得ること出来ます。
便利さを追求すると、どんな状況でも誰が扱っても同じ結果が得られることが良いのかもしれません。でもそれだけでは無いところがヒトの感性の面白いトコロでしょう。
オリンパスなどのマイクロフォーサーズのカメラに装着すると焦点距離が倍になります。50mmのマクロだと100mmマクロということになります。接写だけで無く、普通の撮影にも使えます。ミラーレスをお使いでしたらオールドレンズも使ってみませんか?カメラ任せで無く、自分の意思を入れていく作業は、きっと世界が広がると思います。