オールドレンズ スナップに使える MD W・ROKKOR 24mm/f2.8 趣味性アリで気軽に使える楽しさ

Pocket

rokkor lens series 4

オールドレンズの使い勝手は、決してイイものとは言えません。現代のカメラと比べて一番違うのは、ピント合わせは手動で。オートフォーカスでは無いということです。そのデメリットはパンフォーカスで解消して、お散歩レンズに出来ます。

ライカの親戚レンズ

今はカメラ事業から撤退しているミノルタですが、老舗のカメラメーカーでレンズは研磨コーティングまで自社一貫生産に拘るロッコールブランドどを展開していました。(ロッコールについては、もう少しコチラに詳しく書いてます)その中で、名玉に数えられる一つが今回ご紹介するMD W・ROKKOR 24mm/f2.8です。世界のマニアから名玉と称えられるライカのエルマリートと設計が同じとか、色々伝説があります。当時ライカとミノルタの関係が深かったことから、有りそうな話ではありますが、単純に良いレンズだと思います。その一つの理由として、写りだけで無く使い勝手がイイということがあるんです。

広角レンズを標準レンズに

フルサイズのデジタル一眼に付ければ、広角レンズとして使用できますが、筆者はマイクロフォーサーズに装着して使用しています。その場合の焦点距離は48mmになります。ほぼ、標準レンズの焦点距離50mmと同じ。ただし、被写界深度が深くなります。ここがポイント!

被写界深度とは?

被写界深度について簡単に説明します。絞りを開ければ前後にピントの合う範囲は狭くなり、絞りを絞ればピントの合う範囲は広くなると言うことです。綺麗なお姉さんのポートレートで、しっかり目にピントが合っていて、背景はボケてる写真を見たことありますよね?アレです。絞り開放で撮っています。

デジタルの時代には、ピントの合う範囲がリアルタイムで確認出来ますが、フィルム時代には結構困難でした。実際の絞りに一時的にする絞り込みレバーが付いている機種はありましたが、絞った時には劇的に暗くなるので大変でした。その為、フィルム時代のレンズには目視でピントの合う範囲が表示される様になってます。アナログですけど便利です。合う範囲はレンズの目盛りを見れば一目瞭然です。

最小絞りF22に絞る

最小絞りのF22まで絞り込んだ写真の状態で、ピントの∞(無限大)を右の22の位置に合わせると、左は0.5m弱になっていることが解ります。これは、絞り値F22の時に50CM弱の距離から無限大までピントが合うことを表しています。

お散歩カメラとしてスナップを撮る場合の大半はこの状態でカバーできます。50cm以下に寄る時だけ、シビアにピントを合わせればイイ。後は絞り優先にカメラをセットして、気の向くままにシャッターを切れば良いワケです。ピント合わせの時間はゼロ。

最小絞りだけがグリーンな訳

話はちょっと脱線しますが、絞り値の数字のカラーが他は白なのにF22だけグリーンになってるの、お気づきですか?これには理由があります。

1977年以前の一眼レフ市場は盛況でした。各社がしのぎを削っておりレンズを通した測光が一般的になってきました。キャノンの主力はAE-1でシャッター優先オートのカメラ。ミノルタはXEは絞り優先オートのカメラ。ニコンの主力はFM・オリンパスはOM-1でマニュアルでした。

写真上のXDは初期モデルなので1/125の色はまだグリーンになっていません

そこで巻き起こったのが優先論争です。キャノン派はシャッター優先の優位性を主張し、ミノルタ派は絞り優先の優位性を主張する喧々囂々の議論が白熱していました。シャッタースピードを決めて、絞りをカメラに任せるのか?絞りを決めて、シャッタースピードをカメラに任せるのか?です。

どちらが優れているのか?そんなの撮る時の状況で変わるに決まっています。それに対する回答として1977年にミノルタが発売したのが、世界初両優先オートのXDです。一台のカメラで状況に応じてシャッター優先・絞り優先・マニュアルを使い分けることが出来る事で議論に終止符を打ちました。

キャノンは黙っていませんでした。1年後の1978年に満を持して両優先プログラムオートのA-1を発売します。両優先ではミノルタに世界初の称号を持って行かれましたが、フルデジタルを感じさせるプログラムオートを前面に出してきました。新世代を感じさせるインパクトで、凄まじい反響が起こりました。

A-1の広告には「カメラロボット」の記述が踊りました

デジタル化といっても、今のデジタルとは異なります。たとえば、ミノルタXDはファインダーを覗きながら絞りの数字をアナログな小窓で見ることが出来ました。それで撮影に不都合は無いです。それに対してキャノンのA-1はファインダー内にデジタルで絞りを表示させたのです。

完全に打ち負かしたと思っていたミノルタは焦りました。想像を大きく上回る反撃を受けたからです。実はキャノンが標榜するプログラムオートと同様の機能は、ミノルタXDにも備わっていたのです。キャノンと違うのは、Pモードという専用のボタンを設けなかったところです。

ミノルタが提唱するXDでプログラムオート撮影するには、シャッター優先のSを選択してシャッターを1/125・絞りを最小に設定する必要があります。この状態で絞りを最小にしてもシャッタースピードが1/125では遅い場合、自動的にシャッタースピードが上がります。光量が少ない場合は、絞りを開放まで自動的に開けて、それでも追いつかない場合はシャッタースピードを自動的に遅くします。

実は当時としたら画期的システムでした。絞りは最小に必ずしもする必要は無く、シャッタースピードも自由に設定出来る上でカメラが最適の判断をしてくれるオートです。本来の目的は、シャッター優先を選んだ場合に撮影者の意図をマニュアル的に入れたら、その意図を最大限尊重しながら適正な露出までカメラが自動的に修正してくれるシステムなのです。

個人的にはキャノンの土俵に乗るのではなく、その良さをもっと主張するべきだったと思うのですが、営業サイドの意見もあったのでしょう。キャノンのPに対抗する術として前述の設定を解りやすく、1979年頃からS・1/125・最小絞りをグリーンに色分けした製品を投入しました。3つのグリーンを合わせる事でプログラムオートも出来ますよ!と主張しました。そんな理由で当時のレンズの最小絞りは、モデルチェンジでなく途中から緑になりました。

デジタルカメラのISO

脱線が長くなりましたが、戻ります。フィルム時代に感度はASA(アーサー)と言っていました。一般的な感度のフィルムで、アーサー100という呼び方です。高感度フィルムでアーサー400。当時のカメラの表記もASAになっていました。

ASA100のフィルムを使う時は、基本的にはカメラのASAも100にセットします。高感度に意図的にセットしたり、間違えて高くセットされていた場合は、フィルム現像時に増感現像(現像液に浸す時間を長くする)する必要がありました。どちらにせよ一旦感度を設定したらフィルム1本は、その感度で撮る必要があったのです。途中で感度の変更が自由に出来たら、どんなにイイか!と何度妄想したか解りません。

そんな夢の様な話もデジタル時代になると、当たり前になり表記もISOに変わりました。ASAはアメリカ発祥の規格で(コダックが強かったからでしょう)日本で言うところのJIS規格ですから、世界統一規格では無かったから統一規格のISOになったわけです。厳密に言うと数値の多少の違いはありますが、殆ど同じです。

感度設定もオートに

晴れた日だったら、ISO100や200の設定でF22まで絞り込んでも、ある程度は手持ちで撮れるシャッタースピードになります。ただ、いろんな状況がある中でオススメはISOをオートにすることです。シャッターチャンスと、光の加減や自分の意図で露出補正をするだけの自由な撮影環境になります。小さめのカメラに装着するのが楽しいです。モニターをちらっと見れば、後はもう思うがままに、心のままにシャッターを切るだけ。ファインダーを覗いてピント合わせする事は希にありますが、殆ど使いません。

撮影例 MD W・ROKKOR 24mm F2.8

丘の上ヒナゲシの花で

手前の花から丘の上までピントが合っています。お!っと思ったら、見たままの風景をそのまま切り取る。換算焦点50mm弱というのが好きな理由の一つです。

まだいける

これもトラクターのラジエターグリルから、背景の森までピントが合っています。出会いが嬉しくなります。

さぁ帰ろっ

せっかくのオールドなので、らしいのも撮りたくなります。敢えて逆光の強い状態では面白い描写になります。

撮影日和

気持ちの良い青空の日は、持ち出したくなります。早くウイルス騒ぎが収束して、自由に動ける様になって欲しいです。

桃源郷

一雨来そうな曇りの日です。一層柔らかい描写になります。

勲章

これは50cm以下なので、マニュアルフォーカスです。絞りも開けています。

笑い声

階段を降りていくと、出会った風景。その場の空気に迷い無く、気軽にカメラを向けられる楽しさがあります。

天地神明Ⅱ

一陣の風が吹いて森が揺れる。見上げると楓の葉が舞ってきた。

宿る

昔から変わらない力強さの向こうにある何かに、ついカメラを向けてしまいます。

今の相場は?

筆者が使っている24mmは、1980年頃の生産だと思います。

今後はこんなレンズ出てきません

MD W・ROKKOR 24mm F2.8を見る

 
楽天市場で見る  

 

オールドレンズを使用するのには、マウントアダプターが必要です。

ミノルタSRマウントアダプターを見る

カメラによって選べるマウントが各社から販売されています。
 
楽天市場で見る  

 

マイクロフォーサーズでロッコールを使う一例です。価格の違いは精度の違い。筆者は2,000円代のタイプを使っていますが、不満はたいしてありません。

気軽に使えるオールドレンズ

趣味性が高いオールドレンズですが、気軽に普段使い出来るモノもあります。がっしりとした造りの良さと重みみ、光を目一杯取り込む大きなレンズ。失われたノスタルジーに浸るだけで無い、現代のレンズには無い面白さが、少しでも伝われば幸いです。

ロッコールレンズは広角レンズ以外にも、美味しいレンズが沢山有ります。
是非、こちらもご覧ください。

オールドレンズ 力の入った 基本の50mm ロッコール は特に狙い目 MD ROKKOR 50mmF1.4 ・ New MD 50mmF1.4

オールドレンズ 超望遠 が格安で! New MD300mm F4.5

オールドレンズ ブランド単焦点以外にも面白いレンズあり! NewMD 35-70mmF3.5

アクセサリーの撮り方 スマホも良いけど オールドレンズを使ってみると New MD 50mm F3.5 MACRO

投稿者: enblo

デジタル・流通・服飾 変わり種ライター集団です

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA