「毎月のスマホ代を下げたい」「通信費を安くしたい」で検索をすると、よく見るキーワードが「セット割」です。
「セット割」とは、スマホプランと指定された特定のサービスを併用すると、毎月のスマホ代が安くなる仕組みで、知名度が高いのは3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)が行っている「セット割」です。3大キャリア以外の通信事業者でも、「セット割」を提供しているケースがあり、事業者によって中身は異なっています。
「セット割」の対象になる指定されたサービスは、昨今では「電気」「ガス」など、通信以外のサービスにも広がりを見せています。
しかし、メインになるのは通信サービスの「光回線」「ホームルーター」です。
通信費を安くする手段としての王道は、特定の光回線を併用する「セット割」ですが、果たして本当にコスパが良いのか?検証していきます。
「セット割」の額が大きく「家族割」も併用できる3大キャリアはお得か?

3大キャリアはスマホプラン契約者シェアが高く、ほぼ横並びで「セット割」を適用していることが知名度を高めています。3大キャリアのメインプランでは、「セット割」としてスマホ1台につき月額1,100円~1,210円の割引が適用されます。
それに加えて家族3人以上で利用すれば、スマホ1台につき月額1,210円の割引「家族割」を併用することができます。
この2つの割引を併用することで、スマホ1台につき月額2,300円前後の割引が適用されるため、家族4人で利用すれば月額の割引総額は9,200円前後にもなります。この割引が毎月適用されますから、「お得だ!」と感じるユーザーが多く、契約者シェアが高いことに繋がっています。
これほど高額な割引額は、筆者の知る限り他の通信事業者では存在していません。
家族4人の割引適用時の通信費トータル費用を計算
3大キャリアの現行無制限プランで、「セット割」「家族割」を適用した場合の、スマホ1台あたりの料金と光回線代を含めた1ヶ月の通信費トータル費用を計算してみましょう。
ドコモ
ドコモの無制限プラン「ドコモMAX」では、「セット割」としてスマホ1台につき月額1,210円、3人以上の「家族割」でスマホ1台につき月額1,210円の割引が適用されます。
|
ドコモMAX |
|||
|
容量 |
1GB未満 |
1~3GB未満 |
3GB~無制限 |
|
基本月額料金 |
5,698円 |
6,798円 |
8,448円 |
|
家族割 |
660円 |
660円 |
660円 |
|
家族割 |
1,210円 |
1,210円 |
1,210円 |
|
家族割2人 |
5,038円 |
6,138円 |
7,788円 |
|
家族割3人以上 |
4,488円 |
5,588円 |
7,238円 |
|
セット割 |
1,210円 |
1,210円 |
1,210円 |
|
単身利用 |
4,488円 |
5,588円 |
7,238円 |
|
家族割2人 |
3,828円 |
4,928円 |
6,578円 |
|
家族割3人以上 |
3,278円 |
4,378円 |
6,028円 |
2つの割引を併用して、スマホ1台月額6,028円になります。
「セット割」対象の光回線「ドコモ光」で安価な月額料金のタイプAを使う場合の費用を計算します。
|
|
ドコモMAX |
家族 |
合計 |
|
|
マンション |
4,400円 |
6,028円 |
4人 |
28,512円 |
|
戸建て |
5,720円 |
6,028円 |
4人 |
29,832円 |
この場合の1ヶ月の通信費トータル費用は、マンション利用28,512円・戸建て利用29,832円になります。
家族全員が月に3GB未満の利用に留まる場合も、計算してみましょう。
|
|
ドコモMAX 3GB未満 |
家族 |
合計 |
|
|
マンション |
4,400円 |
4,378円 |
4人 |
21,912円 |
|
戸建て |
5,720円 |
4,378円 |
4人 |
23,232円 |
この場合の1ヶ月の通信費トータル費用は、マンション利用21,912円・戸建て利用23,232円になります。
au
auの無制限プラン「使い放題MAX+ 5G/4Gプラン」では、「セット割」としてスマホ1台につき月額1,100円、3人以上の「家族割」でスマホ1台につき月額1,210円の割引が適用されます。
|
使い放題MAX+ 5G/4Gプラン |
||
|
容量 |
1GB未満 |
無制限 |
|
基本月額 |
6,138円 |
7,788円 |
|
家族割 |
660円 |
660円 |
|
家族割 |
1,210円 |
1,210円 |
|
家族割2人 |
5,478円 |
7,128円 |
|
家族割3人以上 |
4,928円 |
6,578円 |
|
セット割 |
1,100円 |
1,100円 |
|
単身利用 |
5,038円 |
6,688円 |
|
家族割2人 |
4,378円 |
6,028円 |
|
家族割3人以上 |
3,828円 |
5,478円 |
2つの割引を併用して、スマホ1台月額5,478円になります。
「セット割」対象の光回線「auひかり」を使う場合の費用を計算します。
|
|
au 使い放題MAX+ |
家族 |
光電話 |
合計 |
|
|
マンション |
4,180円 |
5,478円 |
4人 |
770円 |
26,862円 |
|
戸建て |
5,610円 |
5,478円 |
4人 |
770円 |
28,292円 |
|
*セット割の適用には固定電話の光電話オプション契約が必要になります |
|||||
この場合の1ヶ月の通信費トータル費用は、マンション利用26,862円・戸建て利用28,292円になります。
ソフトバンク
ソフトバンクの無制限プラン「テイガク無制限」では、「セット割」としてスマホ1台につき月額1,100円、3人以上の「家族割」でスマホ1台につき月額1,210円の割引が適用されます。
|
テイガク無制限 |
|
|
容量 |
無制限 |
|
基本月額 |
8,008円 |
|
家族割 |
660円 |
|
家族割 |
1,210円 |
|
家族割2人 |
7,348円 |
|
家族割3人以上 |
6,798円 |
|
セット割 |
1,100円 |
|
単身利用 |
6,908円 |
|
家族割2人 |
6,248円 |
|
家族割3人以上 |
5,698円 |
2つの割引を併用して、スマホ1台月額5,698円になります。
「セット割」対象の光回線「ソフトバンク光」を使う場合の費用を計算します。
|
|
テイガク無制限 |
指定オプション |
家族 |
合計 |
|
|
マンション |
4,180円 |
5,698円 |
550円 |
4人 |
27,522円 |
|
戸建て |
5,720円 |
5,698円 |
550円 |
4人 |
29,062円 |
|
*セット割の適用には光電話等の必要なオプションの契約(月550円)が必要になります |
|||||
この場合の1ヶ月の通信費トータル費用は、マンション利用27,522円・戸建て利用29,062円になります。
3大キャリアの割引額は大きくても支払額は安くない
3大キャリアが提供している割引額は、他の事業者が真似することができない高額になっているのは間違いありません。しかし、なぜこんなに高額の割引ができるのか?という視点と、割引額は大きくても支払額としてのコスパはどうなのか?という視点が必要です。
結論から申し上げると、3大キャリアで「セット割」「家族割」などを駆使しても、支払額は決して安いとは言えず、家族4人の通信費トータル費用として毎月28,000円前後の支払が発生するのは、コスパ的には良くありません。
自宅で光回線を併用するなら無制限プランは多くのユーザーに必要ない
3大キャリアで新規契約をする場合、こちらから明確なニーズを出さない限り、メインプランである無制限プランを勧められます。自宅に光回線がありWi-Fiでインターネットの利用ができる環境でも、スマホプランの見直しをするユーザーは極めて少数派であり、無制限プランを継続利用するケースが多くなっています。
しかし、最も利用頻度が高い宅では、Wi-Fiで光回線を使いインターネットを利用するため、契約しているスマホプランのギガ容量を思ったよりも消費していません。
スマホのギガ消費は自宅が多い

(出典:ソフトバンク)
上のグラフは、ソフトバンクが発表している全国1,200人に聞く、スマホの通信利用に関する実態調査からの引用です。インターネットの利用場所として、自宅が94.6%になっています。
動画視聴などの大量のデータ消費をする使い方も自宅が多く、この自宅利用のインターネット利用回線を一本化することで、スマホプランのギガ容量の消費が自宅では無くなります。
多くのスマホユーザーが消費しているギガ容量帯は多くない

MM総研の「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態」(2026年1月調査)では、スマホプランのギガ消費量において、月に10GB未満の割合が4人に3人程度の割合になっています。(*この数値にはWi-Fiを利用したデータ量は含まれていません)
スマホユーザーの多くは、10GB程度の容量プランで賄うことができるということです。
実際に消費しているスマホプランのギガ容量は、月に10GB未満の圧倒的に多数のユーザーが、数百GB以上を利用するユーザーと同じ料金が発生するため、割引額が大きくなっても問題がないというのが、冷静に俯瞰した3大キャリアの割引額の大きさだと言えます。
つまり、この利用方法はユーザー側から見れば、極めて無駄な支払が多い=コスパが悪いということになります。
月に3GB未満程度利用時の料金を冷静に比較して見極める
実際に利用している容量帯として最も多い、月に3GB未満程度の利用時に、スマホ1台の費用はいくらになるのか?シビアに比較してみましょう。
|
3GB未満程度利用時のスマホ1台の料金 |
|
|
ドコモ |
4,378円 |
|
au |
5,478円 |
|
ソフトバンク |
5,698円 |
ここまで見てきた条件で、最もユーザーが多い月に3GB未満を利用した場合のスマホ1台の料金は、上記のように5,000円前後になります。
月に3GB未満のスマホプランをフラットに見渡せば、1,000円前後の月額料金が提示されているケースが珍しくありません。同じ容量帯を利用していても、毎月のスマホ代として4倍から5倍の料金を支払うことは、極めてコスパが悪いと言えます。
たとえば、通信キャリアであるソフトバンクが提供しているオンライン専用プラン「LINEMO」では、月に3GB未満利用の場合の月額料金は990円です。
LINEMOベストプラン
|
容量 |
3GB未満 |
10GB |
|
基本月額料金 |
990円 |
2,090円 |
LINEMOベストプランV
|
容量 |
30GB |
5分かけ放題込み |
|
基本月額料金 |
2,970円 |
現在のスマホプランから「LINEMO」に乗り換えるだけで、スマホ1台につき月額4,000円前後の節約になります。家族4人なら毎月16,000円程度が安くなる計算です。
既に3大キャリアのセット割対象の光回線を導入しているユーザーも、現在の光回線をそのまま利用して、何の問題もありません。割引制度が関係するのはスマホプランの料金だけなので、光回線の料金に変更は基本的にありません。
|
|
家族 |
合計 |
||
|
マンション |
4,400円 |
990円 |
4人 |
8,360円 |
|
戸建て |
5,720円 |
990円 |
4人 |
9,680円 |
|
|
家族 |
光電話 |
合計 |
||
|
マンション |
4,180円 |
990円 |
4人 |
0円 |
8,140円 |
|
戸建て |
5,610円 |
990円 |
4人 |
0円 |
9,570円 |
|
|
指定オプション |
家族 |
合計 |
||
|
マンション |
4,180円 |
990円 |
0円 |
4人 |
8,140円 |
|
戸建て |
5,720円 |
990円 |
0円 |
4人 |
9,680円 |
格安SIMへの乗り換えなら、さらに安くなります。
たとえば格安SIM「HISモバイル」は、3GBのプランが月額770円で利用できます。
2026年9月17日から料金値下げ
10GB・20GB・30GBプランが大幅にお得になります
| 容量 | 現在の料金 | 9月17日以降 |
| 100MB | 280円 | 280円 |
| 1GB | 550円 | 550円 |
| 3GB | 770円 | 770円 |
| 7GB | 990円 | 990円 |
| 10GB | 1,340円 | 1,299円 |
| 20GB | 2,090円 | 1,699円 |
| 30GB | 2,970円 | 1,999円 |
| 2026年9月17日から10GB・20GB・30GBを値下げ! | ||
| *20GB・30GBは6分かけ放題込み *6分かけ放題オプションは月500円 *完全かけ放題は月1,480円 *通話料金は9円/30秒 *200円/1GBで最大10GB追加が可 |
||
|
|
家族 |
合計 |
||
|
マンション |
4,400円 |
770円 |
4人 |
7,480円 |
|
戸建て |
5,720円 |
770円 |
4人 |
8,800円 |
|
|
家族 |
光電話 |
合計 |
||
|
マンション |
4,180円 |
770円 |
4人 |
0円 |
7,260円 |
|
戸建て |
5,610円 |
770円 |
4人 |
0円 |
8,690円 |
|
|
指定オプション |
家族 |
合計 |
||
|
マンション |
4,180円 |
770円 |
0円 |
4人 |
7,260円 |
|
戸建て |
5,720円 |
770円 |
0円 |
4人 |
8,800円 |
光回線の月額料金は高くはないが安くもない
3大キャリアで「セット割」の適用対象の光回線サービスの月額料金は、高くはありませんが安くもない、どちらかというと標準的な設定になっているケースが多くなっています。
より安価な月額料金の光回線サービスに乗り換えれば、毎月の支払い額を節約できます。
たとえば、「ドコモ光」や「ソフトバンク光」と同様にNTT東西の光回線フレッツ光ネクストを使う、光コラボの「GMOとくとくBB光」は、他の光コラボからの乗り換えが工事不要の簡単な手続き「事業者変更」だけで、月額料金はマンション3,773円・戸建て4,818円の最安値級で利用できます。
|
|
家族 |
合計 |
||
|
マンション |
3,773円 |
990円 |
4人 |
7,733円 |
|
戸建て |
4,818円 |
990円 |
4人 |
8,778円 |
|
|
家族 |
合計 |
||
|
マンション |
3,773円 |
770円 |
4人 |
6,853円 |
|
戸建て |
4,818円 |
770円 |
4人 |
7,898円 |
適切な容量の格安SIM+「セット割」で無駄なく安くできる

3大キャリアにこだわらなければ、毎月の通信費トータル費用は大幅に安くすることができます。
「セット割」は3大キャリアの専売特許というわけではなく、格安SIMでも提供されていることがあります。
自分に必要な毎月のギガ容量を把握して、適切な格安SIMのプランの選択を行い、家族の人数に合わせたコスパの良い「セット割」適用の組み合わせで、もっと支払費用を下げられます。
1人暮らしの「セット割」適用の容量別の組み合わせ

2人暮らしの「セット割」適用の容量別の組み合わせ

3人家族の「セット割」適用の容量別の組み合わせ

4人家族の「セット割」適用の容量別の組み合わせ

5人家族の「セット割」適用の容量別の組み合わせ





